2013年4月26日金曜日

第3回週俳十句競作・落選展 句評(4)の1 渡辺とうふ



第3回週俳十句競作・落選展 句評(4)の1 渡辺とうふ


純ちゃん
作家同士きたんのない感想を書いてみますね

10句を通して純子節があるのは間違いなしです

僕が感じるのは一句を読んでみてどの句も関節が固い
という気がします
季語・性にまつわる言葉・それをつなぐ言葉・切れ字
で句が出来ていますね

そのなかで、それをつなぐ言葉の部分
はじめの3句みてみますと
泣き暮れて 並べて なかで
これらがいまいちしっくりきていないようです

それと一句に強い要素がとても多いとおもいます
冬麗 ami 泣き暮れて 鶏姦
4つとも同じくらい劇的でぶつかりあってしまっています

要素を半分くらいにして
それとないけれど注意深い状況にしておいて
鶏姦なら鶏姦をグサッと刺すというよな
あるいはギラリと光らせるような
そういうこともかんがえてみてはとおもいました

2句目の鞭の冬はぐっときました
もうこれだけで勝負していいので、
祝祭の歌は省いてしまっていいのではとおもったのです





※4/15にコメント欄に頂いた句評を原文のままに転載させていただいております。
このあと他の作品についての句評を事務局あてのメールでいただきましたので順次公開させていただきます。お忙しいところご寄稿いただきたいへんありがとうございました。



2 件のコメント:

  1. 渡辺とうふ2013年4月27日 13:09

    【itak】さま 句評をのせていただいてありがとうございます!

    さて、早川純子さんの俳句についてもう一言つけくわえさせてくださいね

    性にまつわる言葉、それもかなり強い言葉を使うことに
    挑んでいるその姿勢、僕は支持します

    表現の問題として、では、それらの言葉を「使用している」というレベルをどう超えるかだとおもいます

    それらの言葉を「生かせるか」、いやさらに、それらの言葉を純子さん自身がどれだけ「生き切ることができるか」ということですね

    そこまで挑むと、純子さんの俳句は、俳句であることがもはや危ぶまれるところまで行くかもしれません
    そのときはこれは超・俳句ですから、なにか?って
    さらっと開き直ってぜんぜん構わないですから 笑

    これら性の言葉をリアルに生きている人たちが、
    リアルにこの世に存在するということを、強く意識して、
    負けずに勝負していってもらいたいと願います☆

    渡辺とうふ

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  2. とうふさん、ありがとうございます。
    先日頂いたコメントをざっくり転載の記事でした。

    週刊俳句という場所に作品を送るにあたっては、お行儀の良いものをまとめてももったいなく思いまして、このありさまとなりました。

    ヴォリュームの件に関しては俳句的にはおっしゃることも十分理解できるのですが、この詰め込み感を持って表現したい根底の感情のようなものには必要なことであると思いましたのでそのようにした次第。

    一連は最終句の姿が先にあって、ここに向けて紡いでいったものです。
    タイトルにある「薹」がなんであるか、それぞれの心で感じていただきたければ幸いです。

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