2017年11月30日木曜日

俳句集団【itak】第34回イベントを終えて


俳句集団【itak】第34回イベントを終えて

~アイヌ文化の伝承活動とその表現方法~
 
『ヤイェ イソイタ  ワ(自らについて話しますよ)』 

~文学館にカムイの風が吹いた~
 
五十嵐秀彦
 

 
遅くなりました。
俳句集団【itak】の第34回イベントは11月11日に無事終了いたしました。
参加者数は第1部企画に71名、第2部句会に60名という大入りとなりました。
さて、71名という大台を記録した第1部は「ヤイェ イソイタㇰ アㇱ ワ(自らについて話しますよ)~アイヌ文化の伝承活動とその表現方法~」
当会旗揚げ当初からいつかやりたいと考えていた待望のアイヌ文化企画です。


まず登場したのが川上竜也さんと川上将史さんのお笑いコンビ「ペナンペパナンペ」。
いきなり下ネタのアイヌ笑話からスタート。
そのヘタウマな絵も含め一気に会場の人々の心を掴んでしまいました。
講演とコントの波状攻撃で、笑いととともに現在のアイヌ民族の生き方や表現のあり方についてその一端を知ることができたようです。

次に登場したのが「Nin cup(ニンチュプ)」のボーカリストでアイヌ文化伝承者の豊川容子さん。この人の歌声にいきなり一同茫然自失!
北海道に生まれ育ったはずの私もこんな凄いアイヌ音楽を聴いたことがありませんでした。初めて聴くホンモノ!
発声そのものが一般の歌唱とあきらかに異なる素晴らしい歌声に感動と衝撃を受けました。
北海道の深い森の奥に棲む神々がこの日、北海道文学館講堂にやって来た。そんな素晴らしい体験でした。参加者全員が聞き惚れてしまいました。


そして終盤には踊る【itak】状態に(笑)。

アイヌ文化の奥深さを垣間見る一日となりましたし、今後も俳句集団【itak】はアイヌ文化への理解と、活動への協力をしていこうと思ったのでした。


第1部終了後、一本のビデオレターの撮影をしました。
それは来年7月に予定されている「藍生×【itak】」コラボイベントの告知ビデオ。
11月18日に東京で開催される結社「藍生」(
黒田杏子主宰)の27周年のつどい会場で上映するためのものです。
豊川容子さんのご協力を得て、【itak】の仲間たちによる参加呼び掛けのビデオレターが撮影できました。後日聞いたところでは東京での上映は大変好評だったようです。


黒田杏子さんからもその後わたしに、来年はぜひ【itak】の自由な俳句活動を藍生の会員たちに体験させてやってほしいと、熱いエールを頂戴いたしました。
平成30年7月14日、15日に開催される合同イベント(自由勝手が信条の【itak】と、この国を代表する大結社のひとつである「藍生」とのハイブリッドイベント)は、いつもの【itak】流に誰でも参加できる開放されたイベントを予定してます。
今後も随時情報を提供していきますのでご注目下さい。


第2部句会は、ペナンペパナンペのおふたりと豊川さんも参加し、いつものようににぎやかになごやかな句会となりました。
ちょっと早い忘年会となった懇親会にも32名の方々が参加して盛り上りました。
皆さんありがとうございました。


さて、次回、来年の1月20日の第35回イベントは「Haiku-Drunkers~俳句のイマを飲み干す~」と銘打った座談会を予定してます。
長い停滞期をようやく抜けたかと思われる昨今の俳句界、この状況をどう読むのか、どう評価し批判するのか、4人のコメンテーターがそれぞれ注目作家・作品を持ち寄り縦横に語り合います。
4人の顔ぶれは以下のとおり。
瀬戸優理子(「WA」会員)、橋本喜夫(「雪華」主宰、「銀化」同人)、栗山麻衣(「銀化」同人、「群青」同人)、五十嵐秀彦(当会代表、「藍生」会員、「雪華」同人)。
このヒトクセもフタクセもある4人による新春放談、ぜひご期待下さい。
多くの方々のご参加をお待ちしております。懇親会は新年会を兼ねて行います!



※次回より1月のイベントだけは第3土曜日に日程を移しております。どうぞご注意くださいませ(事務局)。 

0 件のコメント:

コメントを投稿